平成28年 はなまつり 法話ダイジェスト

テーマ 本当の愛 ―「天上天下 唯我独尊」―
講師 高山教区西念寺副住職 三島見らん師

本日のテーマは「本当の愛」とは一体どんなものなのかということです。
一人の母親の話を紹介します。
朝日新聞に掲載されていた「こどもに無断で触らないで」という文章。35歳の母親が書いたもので大変大きな反響をよびました。


一歳半の娘と行ったフードコートで知らない高齢男性が、可愛いねと言いながら娘の頭を触ろうとしました。とっさに私は防ごうとし男性は触らないまま離れましたが、別の場所で聞こえるような声で「冗談の分からないお母さんが増えたよな」と言っていました。娘は良く見知らぬ人に触られそうになります。特に高齢の方に多いのですが断りもなく触ろうとするのをやめていただけませんか。知らない人にいきなり触るのは大人ならとんでもない行為なのに子供ならいいと思うのでしょうか。子供も人間です。せめて一声かけてください。そして断られたとしても怒らないでください。どうか子供を想う母親の気持ちを尊重していただけますようお願い申し上げます。


皆さんどう思いますか。難しい問題だと思います。
お寺に来たお年寄りたちにこの話をしたところ意見が二つに分かれました。
一つは、お母さんの言う通り。私たちもこれから気を付けよう。
二つ目は、まあそんなことを言わなくても。子供っていうのは1人で育てるものではなくて、みんなの愛によって育てていくもの。だからお母さんもう少し気を楽にもったらどうかな。

これが本当の愛なのかと言われたらどうでしょう。母親も高齢男性も自分の価値観を押しつけ、自分のものさしが正しいと信じて疑わない姿ではないでしょうか。自分の価値観やものさしを正しいものとして疑いもなく信じている、実はこれが大きな問題なのです。

近頃、「私は無宗教です」と言われる人がよくいます。信じているものが何もない、こう聞こえますが実はそうではありません。宗教とは分かり易く言えば自分の判断基準です。自分の判断基準がない人はいません。つまり自分が判断基準なのです。自分が宗教なのです。ドラえもんで言えばジャイアンです。

自分のものさしでもって、自分の人生経験を間違いないものとして、生活をしている。或いはそれを他者に押し付ける生き方を「我執」といいます。
「あなたの為を思って」という言葉も、実は自分のものさしの押しつけであったりします。それが本当の愛なのか、それとも自分可愛さの自己愛なのか。
また、仏教を聞き自分が正しい見解をあたかも身につけたようにし、仏教のものさしで相手を評価すること。仏教を信じている自分を信じていることを「法執」といいます。
どちらも起こり得る大きな問題です。

いつでもどこでも相手を勝手に判断し、もし自分のものさしに適わなかったら相手を受け入れない。仏教の徳はそういう自分に気付かせていただくことです。
互いのものさしのぶつかり合いは当然起こります。しかしそういう中でも、丁寧に相手の言葉を聞いていく姿勢をいただけるのが仏教なのです。

ダイジェスト 佐々木健太

平成28年 春季彼岸会 法話ダイジェスト

「はじめに尊敬あり」  法話 遊林寺法務員 佐々木健太

はじめに尊敬あり
私が勉強していた大谷専修学院の前学院長、竹中智秀先生の言葉です。
いつも頭の傍らに置いておきたい大切にしている言葉です。この言葉を思い起こす時、私は自分自身と向き合うことができます。

門徒さんとお話をしているとよくこう聞きます。
「仏教は難しい、私なんかでは到底分かりません。」
確かにお経の文字も一字一字見ていけば難しいですし、お経を注釈した様な本を読んでいても難しいです。
しかし、真宗の教えは私たちの生活の中にあります。なにか特別な事では決してありません。仏教が分かる、分からないということが大切なのではなく南無阿弥陀仏の生活をしていくことが私たちの為すべきことです。仏教は本当は難しくないです。ここが今回お伝えしたい大切なことです。

「仏教というものは要するに自己を顕らかにする。自分の姿を、自己の現実を顕らかにする。それがつまり最も必要とするところであります。」

皆さんが言われる仏教は難しいというのは、正信偈の言葉が難しい、お経は何を言っているのか全然わからない。多分こうだと思います。しかし実は仏教が分からないというのは自分自身が分からないということです。これは大問題だと思いませんか?
仏教では私達が生活している場所は悩みや迷いに満ちた場所であると教えます。先ずはそこの自覚が大切です。自分が何を信じて、何を頼りにし、何を愛して生きているのかを知る。お金、地位、名誉、大切な人。人それぞれ別だと思います。しかしどれを見てもずっとあり続けるものではありません。縁次第でどれも失っていくものです。その中で、怒ったり、傷ついたり、悲しんだり。そういう私たちのことを迷いと教えるのです。

あるテレビ番組を見ました。
それは南米の小さな小さな島、サポサ島という場所に住む家族の話です。サポサ島は小さな島です。私たちからすれば大変不便です。ガスコンロもなければ車もない。食べ物だって輸入食材が多くある日本とは大違いです。そんな島の家族が日本に一週間ホームステイをする、そういう番組でした。サポサの家族は車や高層ビル、日本の文化に驚いていました。初めて見ることや初めて食べる物。特に子供の反応は素直で面白いです。
そんな家族がホームステイ先の家族に連れられてスキー場に出かけました。常夏のサポサの人にとってはもちろん初めての経験です。雪道は歩きずらい様で大変そうです。そんな中でサポサ一家の父はこう言いました。
「ここでは車は走れないんだね。日本も案外不便ですね。」
驚きました。つい数日前はこんな便利な乗り物があって良いな!と言っていたとこがすっかり嘘のようです。便利でありがたいと思っていた心が愚痴の心に変わったのです。
そんな経験をしつつ一家はサポサに帰りました。サポサ一家の父はテレビ局に感想を聞かれこのように答えました。
「日本の○○家の家族に会えたことが一番の思い出。本当に楽しかった。日本はとても便利だけど私はここが良い。だって日本の人は時計ばかり気にしているから。」
サポサは島全体が家族のような人たちです。一家の帰りを島の人全員で温かく迎えていました。

このような内容の番組でした。私は日本は豊かな国だと思っていました。便利で、美味しいものもたくさんあって。でもどうやら大切なことを忘れているようです。それは人と人とのつながりであり、人に対する感謝ではないでしょうか。
私達は日常に感謝しているのか。新しい人と出会えたこと、友達と一緒に食事ができたこと、朝起きて家族がいること。
サポサは裕福な島でもなく、私たちからすればとても不便です。けれど本当に豊かなのはどっちなのか。そんなことを考えさせられました。

人と人とが大切にしあっている。そのままを受け入れお互いに大切にしあうこと。あなたを私は大切にします、という尊敬の心が私たちの心にも本来備わっています。しかし豊かになりすぎた中で、又は当たり前すぎる日常の中で見えづらくなってしまっている。
そのことを改めて思い返させていただき、確認していくあゆみが仏教です。日々の生活の中でしっかりと確かにある仏教です。だから決して難しいことではないですし、自覚をもってあゆんでいかなくてはならない道なのです。

いかがでしょうか。人と人との関係の中で生きている私達ですが、人との関係という一番大切なことを疎かにしている自分が少し見えたのではないでしょうか。感謝の気持ちももちろん持っていますが、感謝の心をすぐに愚痴へと変える心を持っているのが私達です。
「あなたはどこにいるのか。人を大切にしていますか。ご縁を大切にしていますか。」
こんな声に耳を傾けながらこれからも生活していきたいと思います。

第二回「出会い~お寺で婚活~」開催!!

4月23日、第二回「出会い~お寺で婚活~」が開催されました。男性女性共に8名ずつ、16名の方がお越し下さいました。

パーティーの内容ですが、今回もプチ法話、腕輪念珠作り、一対一のトークタイム、立食懇親会と盛りだくさんでした。
後日「念珠を毎日身に着けています」とご連絡もいただき大変うれしく思っています。大切にしてくださいね。

お食事は今回もイタリアンを提供いたしました。予定していたコックさんの都合がつかなかったため、今回はお寺のスタッフで作らせていただきました。
美味しかった!とご好評いただき良かったです。リクエストあればまた作りますので、また食べに来てください!

さて早速ですが今回は一組のカップルが誕生しました。カップルになれなかった方からも、
「後日食事に一緒に行きました」などの報告もいただいております。ゆっくりと良い関係を築いていってください。

最後に皆さんに書いていただいたアンケートにも
「アットホームであたたかくとても心地よくすごさせて頂きました。お料理も空間も説法もすてきでした。ありがとうございました。」などの嬉しい感想もいただきました。今回お越しいただき初めて会った方もいらっしゃいますが、これで終わりではありません。この出会いを私たちも大切にしていきたいですし、皆さんにとって憩いの場のようなお寺でありたいと思っていますので、必ずまたお越しください。相談事や世間話何でも語りましょう!

今回のスタッフはお寺の職員だけではなく、門徒さん、第一回婚活のカップル、ご近所の方にもご協力いただき多くの方の支えの中開催することができました。無償にも関わらず喜んでお手伝いいただき本当にありがとうございました。

次回「出会い~お寺で婚活~」は10月23日(日)を予定しております。詳細が決まり次第ご案内させていただきますが、婚活エントリーは随時受け付けておりますのでどうぞエントリーしてください。おかげさまでお寺と青壮年とのお付き合いも少しずつですが広がってまいりました。今後もより一層楽しい企画となる様努めていきますので、どうぞ足を運んでください。お待ちしています!

佐々木健太


平成28年 はなまつり

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平成28年4月10日 遊林寺はなまつり が行われました。
とても良いお天気に恵まれ、お釈迦様行列はじめ多くの方にご参詣いただき、大変華やかな「はなまつり」となりました。
長くなりますが、写真と共にそのご様子を報告いたします。
(上の写真はこども法要での法話。講師は高山市の三島見らん師)

また、今年も大変多くのご協賛を頂戴し、このはなまつりが開催できました。
協賛店・協賛社の皆様誠にありごとうございました。
そして今年から新たに青年スタッフとして多くの方にご協力いただき、朝の準備から片付けまで、滞りなく運営ができました。
お手伝いいただきました方々、誠に有り難うございました。


第一部 こども法要 献灯献花
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こども法要 読経
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お寿司&ケーキ バイキング
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お釈迦様に甘茶かけ
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スタッフ用はんてんも今年作製しました。
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お釈迦様行列 
今年は大人の参加者も多く、大行列になりました。嬉しいことですね。
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行列を見ていただいた方に稚児から花の種を配りました。
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第2部 はなまつり法要
縁側まであふれるほどの多くの方がお参りくださいました。
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講師:三島見らん師(高山市西念寺副住職)
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今年は法要後に門徒・協賛社・スタッフの懇親会も開かれました。
色々な方との新たな出会いの場になり、和気あいあいと楽しい場になりました。
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ご協力いただきました皆様、御礼申し上げます。
また来年は4月9日を予定しております。来年もどうぞよろしくお願いします。